一人暮らしの時に使ってた冷蔵庫だと、小さすぎて2人分の食材が入らない…。
そういった理由から、二人暮らしを機に冷蔵庫を新調する方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ買おうとすると何リットルくらいのものを買えばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、二人暮らし向けの冷蔵庫に必要な容量や相場、選び方について紹介したいと思います。
冷蔵庫の「容量」ってどういうこと?
冷蔵庫の大きさを判断するうえでは、容量が何リットルかを基準に選んでいくことが多いですよね。
ただ、この「容量」が冷蔵庫のどの部分を指しているのかわからずに買っている方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
実は、一般的な冷蔵庫の「容量」とは、中の棚や引き出しをすべて取り外した状態での全体の容積のことを示しています。
つまり、冷蔵庫内の棚板の厚みが考慮されてなかったり、野菜室・冷凍庫も含めてカウントされていたり…といったように、何かと不都合な点も多いのです。
実際の容量を知るには、「食品収納スペース」をチェック
実際に冷蔵庫に入る分の容量が知りたい場合は、「食品収納スペース」の欄を確認してください。
食品収納スペースは、容量の横または下に〈〇〇L〉の形式で記載されています。
いくら容量が大きくても、この値が小さい冷蔵庫だと「あれ、見た目の割にはあまり入らないな…」となるわけです。
二人暮らしに必要な冷蔵庫の容量と、その相場は?
実は日本電機工業会にて、人数ごとに必要な容量がわかる「冷蔵庫目安容量計算式」というのが作成されています。
容量 = (70L × 〇《ご家族人数》) + (120L~170L《常備品容量》) + 100L《予備スペース》
2017年 日本電機工業会作成
上の計算式によれば、2人分だと大体360~410L程度の冷蔵庫が必要になるようです。
400L前後の場合、平均価格としては10~15万円あたりとなります。
ただし頻繁に買い出しに行く方や、野菜などを買わない方・野菜室を使う予定がない方であれば、もう少し小さめのサイズでもいいかもしれません。
あくまで目安なので、使い方や買い物・料理事情にあわせて選んでみてくださいね。
冷蔵庫を選ぶうえで見ておきたい4つのポイント
具体的に、二人暮らし用の冷蔵庫を買うにあたってどのような点を見ておけばいいのでしょうか?
この先では、冷蔵庫を選ぶうえで大切な4つのポイントについて紹介していきます。
設置場所や搬入経路の幅をチェックしておく
400L前後の冷蔵庫の場合、大まかな寸法としては以下のようになっています。
幅 | 高さ | 奥行き |
60cm | 180~185cm | 65~70cm |
まずは、このサイズの冷蔵庫が設置可能かどうか、設置スペースや周囲の寸法を確かめておくことが大切です。
実際に設置する際は左右や奥側に数センチ程余裕を持たせる必要があるので、その点も考慮して計測してみてください。
特に、ドアを開閉する余裕がどの程度あるかや、コンセントの位置も忘れずチェックするようにしましょう。
また、冷蔵庫を選ぶうえでは搬入経路も見落とせないポイントになってきます。
エレベータや廊下、玄関などを搬入するにあたって、冷蔵庫の寸法+10センチの幅は欲しいところ。
搬入経路もきちんと確保して、万全の状態で冷蔵庫を迎え入れられるようにしておきましょうね。
扉の開き方を確認する
冷蔵庫の扉の開け方は、大きく4種類に分かれます。
- 右開き
- 左開き
- 観音開き(フレンチドア)
- 左右両開き
デザイン性や好みで選ぶ方も多いかもしれませんが、実は設置スペースや周囲の環境によって相性に良し悪しあるんです。
それぞれの開き方でメリット・デメリットがあるので、順を追って確認していきましょう。
右開き
冷蔵庫の右側を支点として開閉するタイプを指します。
右側に壁がある場合や、右利きの方だと利き手で開閉できるのでオススメです。
一方で、通路が狭く開閉スペースがあまりない場合や、引っ越しが多い(設置スペースの環境が頻繁に変わる)方には不向きかもしれません。
また設置スペースの幅が狭いと、ドアを開く際に壁に当たり180度以上開けなくなってしまう可能性もあります。
左開き
冷蔵庫の左側を支点として開閉するタイプを指します。
左側に壁がある場合や、左利きの方だと利き手で開閉できるのでオススメです。
こちらも右開きと同じで、通路が狭い場合や引っ越しが多い方にとっては注意が必要になります。
また設置スペースの幅が狭いと、ドアの可動領域が狭くなってしまう点も同様です。
観音開き(フレンチドア)
冷蔵庫の真ん中から、それぞれ左右に開閉するタイプを指します。
1つあたりの扉の可動領域が小さいため、通路が狭い場所でも問題なく設置が可能です。
また、片側の扉のみを開くなど使い方を工夫することで、冷気の漏れが減り省エネに繋げることもできます。
デメリットとしては、両方の扉を開ける場合に、片開きや両開きと比べて2倍の手間がかかってしまう点。
また、1つあたりのドアが小さく軽いため、両帆をしっかり開けておかないと徐々に閉まってきてしまう…といった不便さもあります。
左右両開き
冷蔵庫の右側と左側、どちらを支点にしても開閉できるタイプを指します。
何といっても、最大のメリットは左右両方から扉を開けられる点ですよね。
利き手の異なる2人が使う場合や、引っ越しが多く設置スペースの環境が変わりやすい方に特に適しています。
一方、通路が狭く扉の開閉スペースを確保できないような場所では使えないので、その場合は観音開きを選ぶようにしましょう。
また左右切り替えを可能としている構造上、右開き・左開きよりも開閉に力がいるため、力の弱い方には不向きかもしれません。
野菜室・冷凍庫の位置を確認
3ドアタイプの冷蔵庫の場合、「冷蔵庫/野菜室/冷凍室」の3つで構成されていることがほとんどです。
冷蔵庫は大抵一番上にあるのですが、残りの2つの位置関係は冷蔵庫によって違いがあります。
中段の方が下段に比べて物が出し入れしやすいため、
- 冷凍品を良く使う方は冷凍室が中段の冷蔵庫
- 野菜を使うことが多い方は野菜室が中段の冷蔵庫
このように、使用頻度に応じて冷蔵庫を選択すると便利です。
省エネ性能をチェックする
家電のなかで、一番消費電力の多いものが冷蔵庫だということはご存知でしたか?
経済産業省資源エネルギー庁の調査によれば、冷蔵庫は家電全体の14.2%を占めているそうです。
【出典】家庭における消費電力量のウエイト比較 – 経済産業省資源エネルギー庁
つまり、毎月の出費や節約を考えるうえで、冷蔵庫の省エネ性能というのはとても重要な要素になってきます。
購入を検討している冷蔵庫の性能を確認したい場合は、「省エネラベル」の星マークを確認するようにしましょう。
家電量販店の冷蔵庫コーナーなどで、扉に上図のようなステッカーが貼られている冷蔵庫を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
それらは「省エネ基準を達成した冷蔵庫」という扱いになりますので、冷蔵庫選びで迷った場合はぜひ参考にしてみてください。
キッチン環境に適した冷蔵庫を選んで、有意義な料理生活を
この記事では、二人暮らし向けの冷蔵庫に必要な容量や相場、選び方について紹介しました。
個人的には、冷蔵庫は一度買ったら長く付き合いになりますので、なるべく大きめのサイズを購入しておくことをオススメします。
ぜひこの記事を参考に、お二人のライフスタイルに合った冷蔵庫を選んでみてくださいね。