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毎月の支出の中でも、特に気になってくる項目の一つが光熱費ではないでしょうか。
家賃のような固定費と違って努力次第では安くもできる部分ですし、できる限り節約したいところですよね。
一方で、冬場は他の季節と比べて光熱費が高くなりやすいため、出費の多さに頭を抱えている方もいるかもしれません。
そこで今回は、冬場に光熱費が上がる理由や年間の平均相場、それらを抑えるための節約術について紹介したいと思います。
光熱費の平均相場と、冬場に価格が上がる理由は?
「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 – 政府統計の総合窓口(e-Stat)」を参考に作成
2020年に総務省が行った調査によると、二人以上の世帯における光熱費の推移としては上図の通りとなっています。
このグラフを見る限り、電気代+ガス代の相場は年間を通して大体1~2万円前後といえそうですね。
また、1~3月の冬季は特に価格が高くなる傾向にあるようです。
電気代・ガス代が上がる原因としては、以下の3点が考えられます。
- 暖房器具の使用
- お風呂の設定温度の上昇
- 昼が短いことによる照明器具の使用
暖房器具の使用
ほかの季節とくらべて空気が冷え込む分、暖房器具の使用は必須ですよね。
エアコンやヒーター・こたつなどの出番が増えてくると、どうしても光熱費がかかってきてしまいます。
また、エアコンにおける設定温度というのは「送風の温度」ではなく、「保ちたい室内の温度」であることはご存知でしょうか?
つまり、エアコンにかかる電気代は「室内と設定温度の温度差」が大きくかかわってきます。
- 【夏場の場合】室内温度(40℃前後) – 設定温度(25℃) = 約15℃
- 【冬場の場合】設定温度(25℃) – 室内温度(5℃前後) = 約20℃
一般的に冷房よりも暖房のほうが室内温度との差が広がりやすいため、冬場の光熱費はもともと高くなりがちなのです。
お風呂の設定温度の上昇
先ほどのグラフを見ても分かる通り、年間を通して「水道代」にさほど大きな変化は見られません。
その点をふまえると、湯船につかる回数というよりは「お風呂の設定温度」が電気・ガス代にかかわっている可能性が高そうです。
冬場は水道の水が冷えるため、同じ量のお湯をわかすにもより多くのエネルギーと時間を要します。
また、お湯の温度が冷めやすいと保温や追い炊きの回数も増えてくるので、通常より電気・ガスの使用量が増えてくるようです。
昼が短いことによる照明器具の使用
以外と見落としがちですが、実は「照明器具」って全体の中でも比較的消費電力量の大きい項目なんです。
【出典】家庭における消費電力量のウエイト比較 – 経済産業省資源エネルギー庁
冬は日の入が早くなるため、その分照明をつけ始める時間帯も前倒しになります。
一番昼が長くなる夏至と比べても大体2時間近く差があるので、毎日の積み重ねを考えるとやはり冬場の電気使用量は多くなってきそうですね。
冬場の電気代・ガス代を安く抑えるための7つの節約術
冬場の電気代やガス代を抑えるには、「暖房・照明・お風呂の設定温度」の3つが鍵になってくるようです。
しかし、節約したいあまり無理な行動をしてしまうと、体が冷えて体調不良になってしまう可能性も。
そこでここから先では、電気・ガス代を安く抑えつつ冬場を乗り切るための節約術について紹介していきます。
湯船にためるお湯の量を減らす
水が温まりにくくても、沸かす量が少なければそのぶん光熱費を節約することができます。
普段浴槽の8分目までお湯を貯めている場合は、5~6分目辺りでおさえるようにしてみてください。
もしお湯の量を減らしたくない場合は、ペットボトルを沈めるなどしてかさ増しする方法もオススメです。
浴槽のフタはこまめにしめる
シャワーで体を洗っている間など、湯船につからない時は蓋をしめておくとお湯が冷めにくくなるため、光熱費の削減が期待できます。
またお風呂を沸かす際に蓋をすれば、中で湯気がこもるので熱効率を上げる効果も。
入浴時の光熱費を削減するうえで大事なのは、お湯を沸かしやすく・冷めにくいように工夫することです。
お風呂の温度が維持できれば追い炊きの回数も減らせるので、ぜひこまめな蓋閉めを意識してみてください。
シャワーは出しっぱなしにしない
普段シャワーを使っている際に、どのくらいの量の水を使っているかはご存知ですか?
じつは、シャワーを15分間流しっぱなしにした時のお湯は約浴槽1杯分といわれているんです。
そのため、シャワーを使う際は「一度にまとめて流し」「こまめに止める」といった意識が大切。
お風呂場によっては、「2つのハンドル(お湯と水)で温度・流量を調整するタイプの蛇口」がついている家もありますよね。
その場合は、スイッチのついたシャワーヘッドを購入して取り付けると、温度を保ったままシャワーの水が止められるので便利ですよ。
ついでに、節水効果のある商品なら水道代の削減も期待できます。
エアコンの設定温度を下げる
一般的に、暖房をつける際は「設定温度を20℃にするといい」といわれてますよね。
環境省によれば、冬の暖房時の設定温度を1℃低くするだけでも約10%の消費電力削減に繋がるのだそうです。
エアコンの暖房を下げると体調を崩しやすい方は、電気毛布を使って足元を温めるのがオススメ。
1時間使っても電気代が約1~2円と、エアコンと比べて消費電力をおさえられるうえ、体をピンポイントで暖めることができます。
こまめにフィルターや室外機を掃除する
フィルターが詰まっていると、せっかくの暖かい風を送ってもエアコンから抜けにくくなり、無駄な電力を使うことになってしまいます。
そのため、暖房を使っている間であればとくに定期的な掃除を心がけることが大切です。
環境庁の調査によると、フィルターのつまりの有無で約6%も消費電力が変わってくるのだとか。
とくに冬場は毛布やコートなど厚手の布製品が多く、ホコリが溜まりやすい季節でもあります。
普段と比べてフィルターも詰まりやすくなっているので、2週間に1度を目安としてこまめに掃除しておくことをオススメします。
カーテンは暖気を逃しにくいものに
エアコンで温めた室内温度を維持するためにも、暖気が逃げにくさは光熱費の節約に大きく関わってきます。
ドアや窓閉めはもちろんのこと、カーテンの素材や機能性というのも大切。
断熱効果の高いものであれば外の冷気をガッチリ抑えてくれるので、そのぶん余計な電力を使わずに済みますよ。
より効果を高めるためにも、窓にあわせて適切な長さのカーテンを選ぶようにしましょう。
照明を使わない間は、主電源(スイッチ)をOFFに
最近の照明器具には、遠隔でも明るさが調節できるようリモコンがついていることがほとんどですよね。
とくに寝室だと、布団に入ってからリモコンで電気を消している方も多いのではないでしょうか。
じつは、リモコンで照明を消した状態というのは「電気が切れている」わけではなく、「いつでも電気がつけられるよう待機している」状態なんです。
つまり、一見すると消灯しているもののわずかながらに電気が使われているということ。
消費電力はわずかだとしても、いろんな部屋の電気をリモコンで消して…といった習慣が積み重なっていくと、それらの使用量もだんだんと無視できなくなってきますよね。
とくに、寝室など長時間明かりをつけることがない部屋であれば、なるべくスイッチを使って電気を消すようにしましょう。
もっと光熱費をおさえたい場合は、電気・ガス会社の見直しも
これまでに紹介した方法でも節約はできるのですが、当然抑えられる額には限度があります。
もっと根本から光熱費を下げたい場合は、契約している会社を変更するのも一つの手です。
とくに、電力会社だけなら賃貸でも比較的切り返えがしやすいので、これを機にぜひ見直しを検討してみてください。
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できる限りの節約対策をして、冬場の光熱費を乗り切ろう
この記事では、冬場に光熱費が上がる理由や年間の平均相場、それらを抑えるための節約術について紹介しました。
暖房器具の使用や昼時間の増加など、冬場はさまざまな理由で光熱費が高くなりがちです。
ぜひこの記事で紹介した節約術を取り入れて、光熱費をおさえつつ寒い季節を乗り切りましょう。