炊飯ジャーを買い替えたいけれど、種類が多くてどれを選べばいいかわからない…。
そんな悩みを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では、窯の素材から炊き方まで様々な工夫が施されているので、どの部分を見て決めればいいのか判断に困ってしまいますよね。
そこで今回は、炊飯器の選び方や買う際に見ておきたいポイントについて紹介したいと思います。
二人暮らしの炊飯器って、何合必要?
一般的な炊飯器の大きさとして、二人暮らしの場合は3~5合程度が目安と言われています。
そして、そのなかでも「何合の炊飯器を買うべきか」ですが、こちらはそれぞれの生活スタイルに応じて変わってきます。
生活スタイルから炊飯器の大きさを考える
そもそも、お米1合というのはお茶碗にするとおよそ2杯分。
つまり、3合であれば最大お茶碗6杯、5合なら10杯分が一度に炊けるサイズということになります。
ここで考えるべきなのは、いつ・どのタイミングでお米が必要になってくるかです。
たとえば、
- 平日は片方が出社、休日は両方家にいることが多い
- 基本的に朝ごはんは食べず、昼・夜に2人でお米を食べる
- 冷凍庫が狭いため、1日で食べきれる量をその都度炊くようにしたい
このような生活をおくっている2人がいるとします。
ここで一番の消費量が多い休日に必要な量を考えると、
になるので、3合の炊飯器でも十分対応できることがわかりますよね。
一方で「まとめて炊いて残りは冷凍しておきたい!」という方の場合は、一度にたくさん炊ける5合の炊飯ジャーがベスト。
このように、2人の生活スタイルや炊飯の頻度によって買うべきサイズは変わってくるので、事前によく相談したうえで購入するようにしましょう。
炊飯ジャーはいつ買い替えるのがおすすめ?
炊飯器が最も安く買える時期は、型落ち商品が出始める6~10月頃です。
型落ち商品とは、販売から1年以上が経過し新しい型式が出ることで、最新モデルではなくなった商品のこと。
型落ちとは言っても、1年であれば機能・性能にそこまで大きな変化が起きることはありません。
なので、最新モデルと中身はほぼ変わらず、お得に炊飯器が購入できてしまうのです。
炊飯器を選ぶ際にチェックすべき3つのポイント
炊飯器の機能や性能で、毎日食べるご飯の仕上がりは大きく変わってきます。
でも、実際に種類が多すぎてどんなものを選べばいいのか判断しづらいですよね。
ここから先は、炊飯器を選ぶ際に見ておくべきチェックポイントについて紹介したいと思います。
炊飯する際の加熱方式は?
炊飯器には、大きく4つの加熱方式があります。
- IH炊飯器
- 圧力(スチーム)IH炊飯器
- ガス炊飯器
- マイコン炊飯器
それぞれでメリット・デメリットが異なってくるので、順を追って確認していきましょう。
IH炊飯器
ふっくら・もちもち度 | 4 |
保温性 | 4 |
価格 | 2 |
オススメ度 | 5 |
コイルの電磁力を使い、釜の側面・底面からムラなく加熱する方式です。
機能・性能と価格のコスパが良く、現在一番主流となっているタイプでもあるため、幅広いラインナップからお好きな機能・デザインのものを選ぶことができます。
IHには火加減の調節がしやすいといったメリットもあるので、お米を自分好みの硬さで炊き分けることも可能です。
圧力(スチーム)IH炊飯器
ふっくら・もちもち度 | 5 |
保温性 | 5 |
価格 | 1 |
オススメ度 | 4 |
IH炊飯器の加熱方式にプラスして、圧力鍋のように釜の内部を密閉し高圧力で加熱する方式です。
圧力をかけると、釜の中の気圧が上昇し通常よりも沸点が上がります。
すると、高温でお米の芯までしっかりと熱を通すことができるようになるため、ふっくらもちもちのご飯を炊き上げることができるのです。
またスチームを搭載したIH圧力炊飯器であれば、蒸気の力で保温性も高めつつお米の旨味を引き出すことができますよ。
ガス炊飯器
ふっくら・もちもち度 | 5 |
保温性 | 4 |
価格 | 3 |
オススメ度 | 3 |
ガス火を釜の底面にあて、ガスコンロのように加熱する方式です。
IH方式に比べ火力が強いのが特徴で、釜の内部を一気に熱してお米を炊き上げることができます。
こちらの方式は「かまど炊き」に最も近いとされており、もっちりしたお米に仕上がるので一部で根強い人気があるようです。
デメリットとしては、ガスを必要とするため設置場所が限定されたり、オール電化の物件では工事が必要になってしまう点があげられます。
またラインナップも限られてくるので、「かまど炊きにこだわりたい場合」や「設置条件がそろった場合」に視野に入れる…程度に考えておいた方がいいかもしれません。
マイコン炊飯器
ふっくら・もちもち度 | 2 |
保温性 | 2 |
価格 | 5 |
オススメ度 | 3 |
電熱ヒーターで釜の底部を熱して加熱する方式です。
他の方式に比べて構造がシンプルなため、安価でラインナップも豊富といった魅力があります。
一方で長時間の保温には向かず、少し放置してしまうとお米が固くなりがち…といったデメリットも。
一度に食べきれる量のみを炊く方や、すぐに冷凍保存できる方以外は別の方式も視野に入れておくことをオススメします。
内釜の素材は?
お米を美味しく炊く上では、内釜の素材も大きく関わってきます。
- 多層釜
- 鉄釜
- アルミ釜
- 土鍋釜
- 炭釜
それぞれの種類と特徴についても、順番に見ていきましょう。
多層釜
発熱効率 | 4前後 |
熱伝導性 | 4前後 |
保温性 | 4前後 |
価格 | 4 |
オススメ度 | 5 |
異なる材質を層状に重ね合わせた釜で、IH炊飯器に使用されることが多い種類になります。
内側には熱伝導率の高い素材、外側には断熱性に優れた素材…といったように、それぞれの欠点を補うような形で仕立てられている場合が多いです。
ただし、「どのような素材を何層重ねるか」といった部分はメーカーによって異なるため、仕上がりや性能も釜によって変わってきます。
また、複数の材質を組み合わせているため、比較的低コストで製造・販売が可能なのもメリットの一つです。
鉄釜
発熱効率 | 4 |
熱伝導性 | 3 |
保温性 | 3 |
価格 | 3 |
オススメ度 | 4 |
発熱性・保温性・断熱性とバランス良く優れており、IH炊飯器で使われることが多い釜です。
特に発熱効率は金属の中でも極めて高く、炊飯と同時に釜全体が素早く熱を持ってくれます。
一方で鉄という材質上、どうしても他の釜と比べて重くなってしまうため、準備や移動に負担がかかってしまうのがデメリット。
しかしながら、炊きムラの少ないふっくらとしたお米に仕上がるため、重さが気にならない方や小さめの炊飯器を購入予定の方はぜひ視野に入れてみてください。
アルミ釜
発熱効率 | 2 |
熱伝導性 | 4 |
保温性 | 4 |
価格 | 5 |
オススメ度 | 3 |
熱伝導率が高く直火やヒーターと相性がいいため、ガス炊飯器/マイコン炊飯器で使われることが多い釜です。
特にアルミ自体が非常に安価なので、もともと価格がリーズナブルなマイコン炊飯器に適したタイプとなっています。
IH方式で採用されない理由は、発熱効率の低さにあります。
発熱効率とは、ざっくり説明すると「金属が温まるのにどの程度エネルギーを必要とするか」のこと。
IHは電磁力で加熱を行っているので、「他の材質よりエネルギーを多く消費しないと温まらない」銅とは相性が悪いのです。
土鍋釜
発熱効率 | 3 |
熱伝導性 | 1 |
保温性 | 4 |
価格 | 2 |
オススメ度 | 3 |
土鍋釜の良さは、遠赤外線効果と高い蓄熱性にあります。
「熱伝導性が低い」というデメリットを活かし、高温でじっくり中に火を通すような加熱をすることで、甘みのあるふっくらとしたお米を炊き上げることができるのです。
また、「加熱すると遠赤外線を発する」という特徴により、お米の芯までしっかりと熱を通しお米の旨味を引き出します。
ただし、他の釜と比べて若干お値段が張るので、お財布とよく相談したうえで検討してみてくださいね。
炭釜
発熱効率 | 5 |
熱伝導性 | 2 |
保温性 | 4 |
価格 | 2 |
オススメ度 | 3 |
発熱効率が高く、IH炊飯器で使われることが多い釜です。
性能はどちらかというと鉄釜に近いですが、保温性が高いため炊いた状態を長く維持することができ、また重さもそこまで重くありません。
また、土鍋釜と同様に遠赤外線効果を持っているので、短時間でムラなく加熱することができるのも特徴の一つ。
デメリットとしては、加工時に手間がかかるため価格が高価な点と、衝撃に弱く壊れやすい点です。
高価なうえに取り扱いが難しいものの、性能としては優秀なので興味のある方は是非検討してみてください。
お手入れのしやすさは?
毎日炊飯器を使う上では、掃除のしやすさというのも重要なポイントになってきますよね。
たとえば釜が重かったり、内蓋の構造が複雑だったり、メンテナンスするパーツが多かったり…。
そういった細かな点の積み重ねで、日々の手入れや洗浄も面倒に感じてしまうものです。
そのため、購入する際は内部の構造や、どの部分のパーツが取り外し・洗浄すべきなのか確認しておくことをオススメします。
また、炊飯器によっては「お手入れ(クリーニング)機能」が搭載されている商品もあるらしいので、是非そちらもあわせて調べてみてください。
ライフスタイルやお米の好みに合わせて、炊飯器を買い替えよう
この記事では、炊飯器の選び方や買う際に見ておきたいポイントについて紹介しました。
最近の炊飯器は機能・性能ともに優秀なものが多く、目移りしてしまうことも多いもの。
しかし、炊飯器の良し悪しは普段の食事にも大きくかかわってきます。
その場のノリや勢いで決めてしまうのではなく、ライフスタイルや食の好みをきちんと考えたうえで選択することが大切です。
ぜひこの記事を参考に、お二人のライフスタイルにあった炊飯器選びをしてみてくださいね。