二人暮らしを始めるにあたって決めなければならないことの一つが、契約する電力会社。
最近では、「楽天でんき」や「Looopでんき」など様々な電力会社を耳にしますが、実際のところ大手以外の電力会社へ乗り換えることに不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
じつは私もそうだったのですが、二人暮らしを始める際に大手以外の電力会社をオススメされ、半信半疑で契約してみることにしました。
そこから早1ヶ月が経過したので、今回は実際に大手以外の電気を使ってみた感想と、電力会社を選ぶ際の基準について書いていきたいと思います。
新電力会社 (= 大手以外の電力会社)
実は、このような電力会社が出てきたのは割と最近の話なのです。
2016年までは、東京電力や関西電力といった大手電力会社が、それぞれの地域の電気の発電・送配電を独占している状態でした。
しかし「電力自由化」に伴い、大手電力会社以外でも自由に一般家庭向けの電気を販売できるようになったのです。
そして、この「電力自由化」以降に設立した電力会社のことは「新電力会社」と呼ばれてます。
要するに、大手以外の電力会社はどこも2016年以降にできているので、名前が聞き慣れないのは当然なのです。
新電力会社が電気を売るしくみ
新電力会社は、発電を行ったり各家庭に電気を送ったりといったことはしていません。
家庭に電気を送る部分は、「電力自由化」以降も大手電力会社(送配電部門)が担当しています。
そして新電力会社は消費者と契約を行い、必要な電力を大手電力会社(発電部門)から調達してくる部分のみを担っているのです。
なので、新電力会社だからといって電気の質が落ちたり、停電が起こりやすかったりといったことはありません。
地震等の災害によって配電ができなくなった場合は、当然大手電力会社・新電力会社関係なく停電することになります。
新電力会社の電気料金の方が安い理由は？
大手電力会社と比べ、新電力会社の方が比較的電気料金が安い理由としてはいくつかあります。
そのうちの1つとして挙げられるのが、「電力自由化」にともなう競争激化のためです。
今までは大手電力会社が電気を占有していたため、高めの値段設定でも他の会社に顧客を取られるといった心配はありませんでした。
しかし、どの会社でも自由に電気の販売ができるようになったことで、よりお得なプランを出さないと顧客の確保が難しくなってきているといった背景があります。
また、もう1つの理由としては大手電力会社と違い莫大な設備投資や人件費がかからないから、ということも挙げられます。
単純に、新電力会社が担当しているのは「電気の販売」だけなので、その分コストを安く抑えることができるのです。
電力会社・プランの選び方
実は新電力会社と契約しても、場合によっては大手電力会社より値段が高くなってしまうことも考えられます。
理由は、電気プランの違いです。
電気料金の内訳
電気料金の内訳としては、主に「基本料金(最低料金)」と「電力量料金」の2つに分かれます。
「基本料金」は毎月必ずかかる費用、「電力量料金」は使った分に応じて支払いが変わってくる費用のことです。
このうち「電力量料金」については、基本的に料金単価×消費電力量で算出されます。
たとえば「使用量」によって単価が変わるプランの場合、上の図のように段階的に値段が上がっていくことが多いです。
どの段階でどの程度単価が上がるかはプランによって異なるため、「電気を使わないほどお得」なプランもあれば、「一定の使用量を超えたらお得」なプランもあります。
つまり電力会社のプランを選ぶうえでは、自分たちがいつ・どの程度電気を使っているかをきちんと把握しておくことが大事なのです。
「使用量」だけでなく、「使う時間帯(日中/夜間)」によって単価が変わる場合や、「単価は常に一定」「基本料金が0円」といったプランなど様々あるようです。
ちなみに、大手以外でよく耳にする「Looopでんき」は、基本料金0円のプランを提案している会社になります。
まずは、お互いの生活スタイルや家電の使用状態を見直したうえで、どの電力会社と契約するか考えるようにしましょう。
実際に1ヶ月過ごしてみての感想
私も、二人暮らしをきっかけに新電力会社と契約を行い、早1ヶ月が経過しました。
大手以外での契約に関して、入居前の私が感じていた不安は以下の2点です。
- たまに照明がチカチカしたりなど、電気の質が落ちていないか
- 災害等で停電した場合、復旧が後回しにされないか
では、それぞれについて実際どうだったか見ていきたいと思います。
電気の質が落ちていないか
まずこの点ですが、全く問題ないです。今までと同じように使えています。
よくよく考えてみれば、支給される電気も経路も今までと同じ大手電力会社のものなのですから、質が変わらないのは当然の話なんですよね。
しかし、こうして実際に経験することで自分の目でもきちんと確かめられたので、その点ではよかったかなと思います。
災害による停電時の対応について
こちらに関しては、実際にまだそのような状況になっていないので断言はできません。
ただ、上と同じように考えれば対応についても問題さそうだと現時点では考えています。
電気の使用状況を見直して、生活スタイルにあったプランを
この記事では電力会社を選ぶ際のポイントと、実際に大手以外のプランで使用してみた感想について紹介しました。
新電力会社でも様々なプランが用意されていますが、実際どれがお得なのかは各々の生活スタイルによります。
自分たちがその家でどのように生活をしていくのか、事前にきちんと見直したうえでよりお得なプランを選択できるようにしましょう。